2023年6月8日木曜日

私の英語勉強の1シーン(平野セミナーとG研、勉強数珠繋ぎ) 渡辺尚

 大阪工業英語研究会(OSTEC)は、平野セミナー(日英・テクニカルライティング)、G研(英日翻訳)の2本立てです。両方参加しているのは3名ですが、私はその一人。対象やアプローチが違う勉強会とも言えますが、活用の仕方は本人次第かも。最近、2つの勉強会を連続して参加して勉強して、こんなことを学びましたという事例を紹介します。英語学習者のちょっとした気づきということで、お気軽に読んでください。

 

1.平野セミナー(2023/5/20)で学んだこと

原文

 「凍結解除の手続きに必要なので、ユーザ名とPIN番号を送ってください」と言って来たりする。もちろん、その通りに返信してしまえば、ポイントは使い込まれてしまう。

 

渡辺訳文

 The message continues, "Please send us your username and PIN number so that you can unfreeze your account."  If you provide them with your personal information about the account, you will lose all your points, of course.

(ユーザ名とPIN番号を繰り返すのは嫌だったので、言い換えとしてyour personal informationを使ってみました。)

 

平野先生からの指摘

 your personal informationour username and PIN numberの言い換えなので、the informationとすれば、余計な修飾語を無くせるメリットがあります。

 

学んだこと

 theを使って2回名以降の名詞句を短くすることは、英語として自然であって、読みやすさを高める。

 

2G研(2023/06/04)で気になって調べたこと

 上記が頭に残った状態で、G研に参加ました。今読んでいるのは、アンティキティラ島の機械(古代の天文予測機)についての記事です。アンティキティラ島の機械が主題なので、それが何回も繰り返し出てくるのですが、この機械の言い換え英語表現が様々あることに気が付きました。

 

1)各表現の回数

 各表現の回数を数えました。

the Antikythera mechanism 22

the Antikythera device 2

the mechanism 18

the device 16

the machine 6

 

 平野セミナーで学んだthe を用いた短い表現の例として、the mechanismthe devicethe machineはが使われています。

 

2)他に気がついた特徴

 the Antikythera mechanismは、要所要所で登場しています。毎回はうっとおしいが、時々忘れないように出す感じですか?

 the Antikythera mechanismは、歴史的文脈で、又は、他の装置との比較の場合に使われています。確かにこれらの場合は、短縮形では何を言っているの分からなくなりますね。

 the mechanism the device は装置の構造を説明するときに多く使われています。この場合は、機械自体は主役ではないので長い名詞を使いたくないですね。

3.テクニカルライティングの本で学んだこと

(1)『和訳と英訳の両面から学ぶテクニカルライティング』(中山裕木子、中村泰洋)

 226に日英の例として、1文目のThe ozone layer2文目の主語としてThe layerとする例が載っています。

 (2)『技術英語の基本を学ぶ 例文300』(中山裕木子)

 例文046、166、185、278、300、314に同じパターンの表現があります。


. 特許明細書での使われ方

 米国企業の特許明細書で上記のtheの使われ方を調べました。多くの例がありました。

              an associated enclosure or living structure 10 >>> the structure 10

              a fastening and unfastening device 3 >>> the device 3

              an apparatus 2 for cleaning a gutter >>> the apparatus 2

 日英翻訳でも、2回目以後は短い表現を使いたいですね。

 

5.まとめ

 このように、平野セミナーで自分が書いた拙い英文の問題点を先生に指摘してもらった後に、その問題意識をもってG研でネイティブの英語を研究し、さらに、テクニカルライティングの本や英文特許明細書で適切な表現の使い方を調べる、という勉強数珠繋ぎの経験でした。楽しからずや?

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