2025年6月21日土曜日

2025年6月 平野セミナー 海洋酸性化 (1)

6月の平野セミナーは「海洋酸性化」に関するエッセイの和訳課題でした。

今回はその中から午前の課題文に関しての議論から、ディスカッションとなったポイント、印象に残った点を藤田のノートから抜粋して紹介します。

午前の課題文は、大気中に吐き出される二酸化炭素が地球温暖化の原因である、といった主旨の文章でした。


“emissions” vs “emission” vs "emitted"

- emission: [U] 排出の「アクション」を表している

- emissions: 排出物

今回の課題では、emission という「アクション」が温暖化を引き起こしているのではなく、「排出物」が温暖化を引き起こしているので、emissions のほうが文脈適切。

あるいは、名詞をそもそも使わず、emitted とすると加算不可算が関係ないので、分詞の emitted を使うという対象法も良い。


"cause" vs "a cause of"

動詞 cause を使うと文章がすっきりするが、一要因であるというニュアンスをこめたい場合は、不定冠詞+名詞を使った "a caude of" を使ったほうがよりニュアンスが出る。


― (dash)  はどういう時に使える記号か

参加者からの質問「ダッシュはどういう時に使うと適切なものなのでしょうか?」に対して、面白い説明がありました。

「コロンってどうやって使うんだっけ?」「セミコロンって」どうやって使うんだっけ?なんて時にはパンクチュエーションの代用として、ダッシュにしておけば間違いない…という考え方があるそうです。

たとえば、有名なライティングの教科書 "The Elements of Style" のパロディ "The Elephants of Style" には、“When in doubt, dash it all” という説明があるそうです。素晴らしく easy to understand な説明ですね。

また、帰宅後に本家 "The Elements of Style (4th edition)" を見て確認してみると、 

"Use a dash to set off an abrupt break or interruption and to announce a long appositive or summary

という説明がありました。これはこれで辞書的で clearな 説明です。

こうして多角的に見ることで、ダッシュの性格が見えてくるような気がした、そんな時間でした。こうしたこぼれ話もOSTECに参加して面白いな思うところですね!


The Elephants of Style は現在もAmazonで購入可能なようですので、ご興味がある方は一度書店等で確認されてみてください。

Bill Walsh: The Elephants of Style: A Trunkload of Tips on the Big Issues and Gray Areas of Contemporary American English

https://amzn.asia/d/iAqUiLU

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